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内視鏡検査
胃内視鏡検査
胃内視鏡検査(胃カメラ)
胃内視鏡検査は食道、胃、十二指腸まで直接見ることができるため、異常が疑われる部位があれば、その場で組織検査をすることができるのが利点です。
組織検査は内視鏡を通して小さな組織片を痛みなく採取することができます。お腹の症状がなくても、1年に一度は検査されることをおすすめします。
胃内視鏡検査は、全てNBI(狭帯域光観察)と拡大内視鏡ができるスコープで検査しています。
胃内視鏡検査で見つかる病気
- 食道
- 食道炎、食道がん、食道静脈瘤など
- 胃
- 慢性胃炎、びらん、胃潰瘍、胃ポリープ、胃がん、胃粘膜下腫瘍など
- 十二指腸
- 十二指腸潰瘍、十二指腸がんなど
胃内視鏡検査の流れ
原則予約制です。
詳しいことは診療時に伺ってください。
検査前日 | |
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事前に服用中のお薬を中断する場合があります。 |
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検査当日の朝(午前検査の場合) | |
朝から検査まで絶食です。7時頃に、水をコップ1杯(150ml以上)飲んでください。 |
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来院後 | |
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内視鏡室にて | |
内視鏡室のベッドに横になり、10分ほどで検査は終了します。 |
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検査後 | |
薬の影響が弱まるまでしばらく休んでいただきます。 |
ピロリ菌検査
ヘリコバクターピロリ菌について
胃の中は強い酸のため、口から入る微生物は生存し続けることができず無菌状態であると考えられていました。1982年にヘリコバクターピロリ菌(以下ピロリ菌)が胃粘膜から分離培養され、それ以来多くの研究がなされてきました。
ヨーロッパやアフリカに比べて日本人にはピロリ菌の感染が多く、日本人に胃の病気が多い原因の1つと考えられています。小児期に感染がおこると言われており、感染経路は未だ特定されていませんが、食物や飲水によるとも言われています。
また、成人になってからの感染、除菌後の感染はあまりありません。
ピロリ菌に関連のある疾患について
ピロリ菌感染により慢性活動性胃炎が発生し、これを基にして以下に示すさまざまな病態が発生してくることがわかってきたため、2009年の診断治療ガイドライン(H. pylori 感染の診断と治療のガイドライン 2009 改訂版)では、「ピロリ菌感染症」という疾患名のもと、全ての感染者の除菌を推奨するとされています。以下、ピロリ菌に関連のある消化器疾患を中心に解説します。
胃十二指腸潰瘍
潰瘍の治療には、胃酸分泌を抑える薬や胃粘膜保護の薬などが用いられますが、多くの患者様たちは潰瘍の再発を起こしています。特に症状が無くなった時点で患者様自身の判断で薬を止めた場合には再発が繰り返されているため、多くの方ではここで治療終了ということになりません。ピロリ菌除菌により再発は抑えられることから、ピロリ菌除菌が潰瘍治療の第一選択となっています。
胃MALTリンパ腫
当院では過去に10数例が見つかっています。ピロリ菌除菌により全員が改善して経過を追跡しています。
慢性胃炎(萎縮性胃炎)
慢性胃炎(萎縮性胃炎)の原因にピロリ菌感染が関わっていますが、萎縮が見られる胃粘膜はその程度が進行してくるほど胃がん発生の危険率が高くなることが明らかになっています。また、近年若年者の胃がんが増えてきていますが、鳥肌状胃炎などピロリ菌感染に関連する病態が指摘されてきています。
その他
早期胃がんの内視鏡治療後以外にも、胃過形成性ポリープ、機能性ディスペプシア、逆流性食道炎、消化管以外の疾患などでもピロリ菌感染との関係が検討されています。
ピロリ菌感染の診断について
ピロリ菌感染胃炎を診断するのに、内視鏡検査を先に実施することが決められています。
感染の診断及び除菌治療の対象は「内視鏡検査によって胃炎が確定された場合」となっております。
これには、胃がんのチェックという重要な意義があるため、おおよそ過去6カ月以内に胃内視鏡検査が行われている必要があると日本消化器病学会では見解を出しております。
なお、ピロリ菌の検査法には内視鏡を用いる検査と用いない検査とがあり、現在6種類の方法があります。内視鏡を用いる検査は、胃粘膜の他の組織学的検査が確認でき一方でピロリ菌感染診断の偽陽性や偽陰性があること、内視鏡を用いない検査は、簡便である一方で組織学的検査ができない、という長所・短所があります。特に除菌後の判定には、これらを組み合わせることにより診断の精度を高めています。
ピロリ菌の除菌方法について
- H・ピロリ菌の除菌方法について
- 初めてH・ピロリ菌を除菌する一次除菌は、胃酸を抑える薬(PPI製剤)と2種類の抗菌剤(抗生物質)を1週間服用(朝夕食後5個)する3剤併用療法が基本で、その後5週間以上胃薬を内服し除菌判定の呼気試験及び胃内視鏡検査を受けていただきます。
H・ピロリ菌除菌時の副作用は、抗菌剤による下痢・軟便・出血性大腸炎・薬剤性湿疹等がありますが重篤な副作用を発症された方は、今のところおられません。また、2次除菌の際は飲酒禁止となり注意が必要です。 - H・ピロリ菌除菌に成功したら
- H・ピロリ菌が除菌されると胃粘膜の炎症は改善されてH・ピロリ菌感染に伴うさまざまな病気の治療や予防ができると考えられています。
特に胃がん発生率はある程度下がりますが、ピロリ菌による継続的な胃粘膜の炎症で除菌後でも胃がんが発生することがありますので、年1回の定期的な胃内視鏡による検査は必要です。
3次除菌については、保険適用外ですので個々にご相談させていただきます。
以上、現在持っている情報をお知らせいたします。今後も日本消化器病学会や各種メディアから新しい情報が入ってくると思われますので、ぜひこれらも活用しピロリ菌除菌をするかどうかを判断して、多くの疾患の治療や予防に役立てていただきたいと思います。
平成28(2016)年4月 吉村胃腸科クリニック
NBI検査
増え続けているがん
近年、わが国において、がんにかかる患者様の数がますます増えてきています。
その一方で、内視鏡や外科治療、化学療法、放射線治療法といった医療技術の進歩によって、がんは早期に処置すれば治る可能性のある病気です。
胃や大腸にできたがんは、早い段階であれば内視鏡で改善できる時代になっています。
そもそも、がんってどんな病気?
がん細胞とは、細胞の中のDNAが傷つけられることで発生する、異常な細胞のことです。
がん細胞は血管から栄養を奪って増殖を繰り返し、毒素を出しながら大きくなり、がん組織となって臓器の働きを妨げます。そして、進行すればするほど、生命がおびやかされることに・・・。しかし逆に言えば、がんを見つけるのが早ければ早いほど、治る可能性も高いということです。
がんの早期発見のために
がんが早く見つかれば、大きな手術をせずに内視鏡で取り除ける可能性が高くなります。
しかし、初期のがんは自覚症状がほとんどありません。早期発見のためには、自覚症状がない段階でも定期的に検診を受けることが重要です。
内視鏡検査は、負担の少ない細い内視鏡や鮮明な高画質画像を得られるハイビジョン内視鏡が登場するなど、進化しています。特に近年は、NBIという技術を用いた内視鏡検査が注目を集めています。
NBIって何?
NBIとはNarrow Band Imaging(狭帯域光観察)の省略をいい、特殊な光を使って粘膜表面を観察する、内視鏡の新しい技術です。
がんの早期発見につながる技術として、世界中の医療現場での貢献が期待されています。
がんの早期発見につながる新しい内視鏡技術NBI
なぜNBIは早期発見につながりやすいの?
がん細胞は血管から栄養を補給して増殖するため、がんの始まりには近くに小さな血管が集まりやすくなります。
NBIは、こうした特微に強く反応する特殊な青い光を照らして観察を行う技術です。
つまり、特殊な光の力で初期がんの特徴的な変化をわかりやすく照らし出すから、通常の光での観察より早期発見につながりやすいといわれているのです。
NBIって大変な検査なの?
NBIを用いる検査は、内視鏡の画像をボタン一つでNBIに切り替えるだけなので、受け方は内視鏡検査とまったく同じです。また、対象の部位も「食道」「胃」「十二指腸」「大腸」「気管支」など、幅広い領域でNBIを使うことができます。
皆様の健康のために、NBIを導入しているお近くの施設で、早期発見につながる検査を受けられることをお薦めいたします。
提供 OLYMPUS(外部リンクです。)
大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査
大腸内を下記の用法で洗浄した後、肛門よりスコープを入れて大腸全体を観察いたします。
患者様用モニターも設置しておりますので、検査を受けながら見ることができます。
大腸ポリープがあれば切除も可能です。
内視鏡用炭酸ガス送気装置(UCR)を設置し内視鏡検査を高効率にサポートいたします。
大腸内視鏡検査の流れ
当院では、全て予約制にて外来で実施いたします。
事前に服用中の薬を中断することもあります。
検査前日 | |
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大腸検査用検査食を食べます。(朝食・昼食・夕食・間食があります。) |
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検査当日 | |
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来院後 | |
予約された時間に来院して、腸内洗浄を確認した後に大腸内視鏡検査を行います。 |
大腸ポリープ切除について
当院において内視鏡の際大腸ポリープが発見された場合切除可能です。
ただし、あらかじめ診察時に医師より大腸ポリープ切除についての説明をし、患者様から了解を得た場合に切除が可能です。
大腸ポリープ切除(手術)を実施した場合は、終わった後に点滴をします。
さらにご自宅での食事制限や数日の通院が必要になります。
詳しいことは診察時にお尋ねください。
内視鏡検査数
当院の内視鏡検査数
【2016年4月~2017年3月(12カ月間)の検査結果】
胃内視鏡検査
総件数 | |
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上部内視鏡 | 2,992 |
大腸内視鏡検査
総件数 | |
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下部内視鏡 | 712 |